京都若旦那の初恋事情〜四年ですっかり拗らせてしまったようです〜
「……えっとあのね、私も苗字が千田なんだから、バレちゃうよ」
「大丈夫大丈夫! 別名をちゃんと用意してあるから!」
「ええ……?」
何て本格的なんだろう……
「こういう時こそ、使え! 千田の権力ってね!」
無駄遣いも甚だしい……
「でもね、こういう場合、架空の人物とかは駄目なんだって。で、美鶴のね──」
美鶴、母の妹の事である。
「別れたご主人の妹の娘さんの名前を借りるのよ!」
……?!