御曹司社長はイケメンで甘すぎです。
「会社内に学校を作る?」
「実は、もう作ったんだ…」
颯真さんはクックッと悪戯に笑っている。
「結愛、明日から一緒に会社に行けるぞ…これなら離れて寂しくないし、心配もないだろ…」
「……」
言葉を失う。
颯真さんは、こんなにも甘々のパパになっていたとは、驚いた。
翌日、颯真さんは本気で私達を会社に連れていくようだ。
「結愛、萌絵、早く車に乗ってくれ…出発するぞ!」
どんよりしている私とは打って変わって、萌絵はノリノリで『かいしゃ、かいしゃ』と喜んでいる。
会社に到着すると、驚く光景が目に前に広がっていた。
会社に奥様と子供がぞろぞろと入ってくるではないですか…
(…これでいいの?ダメでしょ?誰が喜んでいるの?…)
しかし、そう考えるのは、私だけだったようだ。
出社した奥様から私は呼び止められる。
「神代社長の奥様ですよね…今回のこの改革、最高に素敵ですね…」
「…っえ?」
さらに違う奥様からも…
「子供と奥さんと一緒なんて…ロマンチストで素敵。私は大賛成です。」
「…っえ?」
話しかけられる奥様の意見は、喜びがほとんどだった!