赤い糸

試験が終わり、長い夏休みに入った。

私は、相変わらずしんちゃんと遊んでいた。
周りから見たら、付き合ってると思われるだろう。

でも、そんな付き合いでは無かった。

その時は…



夏休みは宿題が多い。

私は頭が悪い。
そしてしんちゃんも負けずに頭が悪い。

そんな2人は、宿題もせずに遊びほうけていた。
宿題なんて、後で誰かに見せてもらったらいい。そんな考えだった。


7月後半だっただろうか。
しんちゃんに花火大会に連れていってもらった。

花火は海の向こう側で打ち上げられる。

私たちは海の見える、階段に腰を降ろし、花火までの時間をお喋りで繋いだ。

特等席をとったおかげで、打ち上げ花火を存分に味わえた。

大きな丸い花火。
ニコちゃんマークの花火。
ハートの花火。

締めはナイアガラの滝。

それはそれは、感動するほど綺麗だった。


帰りの電車は、恐らく混んでいるであろう。

なので、先にご飯を食べに行った。

と言っても、牛丼だ。

牛丼を食べ終えて、近くのゲームセンターに立ち寄った。

2人でプリクラを撮る。

私たちは、本当に仲が良かった。
まるで恋人同士のように。