雪のように真っ白な心を情熱の赤に染めて~強引なイケメン過ぎる御曹司は甘くて熱い愛を注ぐ~
僕は、無理やり律君の体を動かした。


腰の辺りを両手で持ったその感触、洋服の上からでもわかる…少し筋肉質な体。


ぜい肉の無い引き締まったその体に男のたくましさを感じ、めいっぱいドキドキしている僕。


そんなこと1mmも顔に出さないようにして、僕はさりげなく律君の隣に立った。


たまたま来た女性の店員さんが、シャッター係を引き受けてくれた。


まだごねる律君を尻目に僕はピースをして、律君の方に首を少しだけ傾けた。


仁王立ちのイケメン君の横で、自然に笑顔になる。


律君は写真が苦手みたいで、クリスマスパーティーの時全然撮らせてくれなかった。


一緒に写真を撮ることを諦めてた僕にとっては、願ってもないチャンスが到来したんだ。


だから両サイドにいる女の子達にはものすごく感謝してる。


店員さんの合図で、僕の携帯の中に律君との写真が収まった。
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