【完】一途な生徒会長は溺甘以上に独占したくて。
驚く凌玖先輩に笑顔を見せて、ステージの階段をのぼった。
これから勇気を出す生徒がズラリと並んでいる。
うぅ、わたしも緊張してきた。
でも、入学式のお返事と今の気持ちをちゃんと届けたいから……。
想いを伝えられますように……っ。
「エントリー番号順に左から並んでくださいね〜」
司会の生徒が案内をしたので、順番に横に並んだ。
そして、1番の人から想いを伝えていく。
気持ちが届く人もいれば届かない人もいた。
全部が全部実るわけじゃないんだ……。
勇気を出したのに終わってしまうのは悲しいけど、わたしの場合はこの想いを届けたら、きっとその先に進めるから。
大丈夫。
凌玖先輩は待っててくれている。
今の気持ちをぜんぶ伝えよう。