【完】一途な生徒会長は溺甘以上に独占したくて。


いろんな意味を込めて言った。

本当に申し訳ない気持ちと、できたら凌玖先輩に自分の時間をとってほしくて断りたい気持ちと。

それは先生に届くはずもなく、「そうか」と納得してしまった。



「藍澤くんが教えてくれたら頼もしいな。そのほうが小雛さんもはかどるだろう」

「えっ……!」



せ、先生!?

いくら彼氏でも、今の状況ではだめなんですって……!



「ありがとうございます」



にっこりと凌玖先輩が先生に笑顔を見せると、「頼んだぞ」と先生は職員室のほうへ戻っていった。

ふたりで廊下に残される。


こうなるのを避けてたのに……!



「せっかく先生から教えてもらえるのにごめん。歌桜が悪い結果出したのって、俺のせいだよね?」

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