【完】一途な生徒会長は溺甘以上に独占したくて。
俺が惚れたから
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入学式から数日後。
授業が少しずつ始まっていき、楽しみにしていた家庭科の時間になった。
「それでは、準備ができた班から材料を取りに来てくださいね〜」
若い女の先生の癒しの声で調理が始まる。
今日も女の子たちが誰に手作りクッキーをあげるかで盛り上がっていた。
わたしもあげる相手は決まっている。
お礼の気持ちを込めて、藍澤先輩に美味しいクッキーを作るんだ。
喜んでもらえますように……っ。
「歌桜、すごい気合い入ってるね。藍澤先輩にあげるの?」
「えっ……!」
華恋ちゃんが楽しそうに口を緩ませて聞いてくる。
わ、わかっちゃう……?