相性がいいみたいなのですっ
危険なふたり?
 あの電話の翌日。


 市役所の屋上で、僕は日織(ひおり)さんと2人、ベンチに並んで座っている。


 眼下に広がる公園はちょうど桜が満開で、天気もとてもいい。

 風が吹くと、それが少し冷たく感じられるけれど、日向にいる分には寒くてたまらないと言うほどではなくて。

 シースルーのふんわりした風合いのブラウスに、カーキのフレアスカートを合わせていらっしゃる日織さんは、温度調節のためかな? 上に白いカーディガンを羽織っていらして。

 それでも女性は身体を冷やすべきではないという思いから、「寒くないですか?」とお聞きしたら「修太郎(しゅうたろう)さんがいらっしゃるから平気です」と照れ臭そうに微笑まれた。

 それは僕が日織さんの風避けになれていると思ったんでいいですか?
 それとも……一緒にいるから寒さは感じません、の方ですか?

 いずれにせよ、お役に立てているなら光栄です。

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