大安吉日。私、あなたのもとへ参りますっ!
***

「洋装も良かったですが、やっぱり修太郎(しゅうたろう)さんの和装は格別に素敵だったのですっ!」

 スマートフォンの画像フォルダを開いて画面をスワイプさせながら、日織(ひおり)がうっとりとつぶやく。

 今日は写真の前撮りの打ち合わせも兼ねていたので、ふたりで軽く衣装合わせをした日織と修太郎だ。
 そのときの様子を撮った写真を見ているらしい。

 実際には和装の試着はドレスとは違い、今着ている服の上から羽織る程度だったのだけれど、日織は実家から持たされた白無垢のほかに、レンタルで色内掛けも着ることになっていたので、何着か気になるものを羽織らせ(試着)させてもらった。

 修太郎の方は神崎天馬(ちちおや)から持たされた黒五つ紋付羽織を着ることになっていたけれど、一応それも前撮りまでに持ってきて欲しいと式場から言われて、日織の白無垢と一緒に持参していて。
< 171 / 253 >

この作品をシェア

pagetop