恋と旧懐~兎な彼と私~


「私はあの人の事嫌いな訳じゃなくて,どっちかっていうと好きなんだよ……
私ね? 予定係だったときによくミスをしたんだけど,あの人はそれに一番に気付いて私の代わりに声を挙げてくれたりしたの」



私のためではないけど,悪い人じゃなくて……

もともと2年に一回位理由もなく,相手が私に不満をもって勝手に離れていくような関係で。

でもどっかの友達繋がりでまた出会ってっていう。

変な人だった。



「しょっちゅう一緒にゲームしてた時期もあったんだよ」



悪い人じゃないことを知っていて,思い出があるから嫌いになれなかった。

私はもともと博愛主義で,性善説信じてるような所があったから,やっぱり誰のことも嫌いになれなくて……

防衛のために口でやり返してみても,自分が傷ついちゃって,どうしよもなくバカだった。



「多分根本的なところで合わないんだと思う。相手は生理的に私を受け付けないのかな? 要するに私の事が気に食わないんだね」



乾いた笑いが廊下に響いた。
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