好みの彼に弱みを握られていますっ!
13.最低男と一緒にしないで?*
 恐る恐る寝室の扉を開けると、期待に反して宗親(むねちか)さんはガッツリ起きていらして。

 ばかりか、「おいで」とベッド縁に大股開きで男らしく腰掛けたまま、私に手招きするの。

 宗親さんが、見慣れないハーフパンツを履いているせいで、膝下にのぞく生足が見えてしまっているのも何だかやたらと恥ずかしくて。

 その姿があまりになまめかしく感じられた私は、思わず立ち止まってうっとりそんな彼に見惚れてしまった。

 綺麗すぎる人って何やっても様になって、ズルイ。


「あ、あのっ」

 寝室内、天井のシーリングライトはオフになっていて、一応ベッドサイドの間接照明だけにしてくださっているのは、いわゆる私に対する配慮かな?

 それにしたって真っ暗闇じゃないのがしんどくて。

 そもそもベッド傍に灯りがあるってことは、そこに近付けばあれもこれも結構しっかり見えてしまうってことで。

「で、んき……」

 って言ったら「ああ、暗過ぎました? シーリングライトもオンにしましょうか?」って……逆です、宗親さん!
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