俺の気持ちに気づけよ、バ~カ!
俺の前に、太陽の花が咲いた。
キラキラなスマイルが、
ニコニコって。
うわっ、眩しい。
マジ可愛い。
家族のために自分を犠牲にして、
マリア様スマイルかよ。
なに、こいつ。
俺を惚れさせる毒でも、
宝石みたいな瞳に仕込んでるわけ?
「だからって、高校に家事にバイト。
璃奈が一人で抱え過ぎだろうが!」
「家事は遊びみたいなものなの。
子供の頃からやってきたからね」
そりゃ、璃奈の両親は
ガキの頃に亡くなった。
祖母と弟達と、4人で暮らしてきたらしい。
だから今のオマエは、
そこらの家政婦より完璧に、
家事をこなせるかもしんねぇけどさ
「璃奈は自分の体力、
過信しすぎだろうが。
寝不足続きなの、
バレバレだからな」
鏡を見てみろ。
目の下のクマ、
ヤベーことになってんじゃん。
璃奈が心配でたまらない俺。
俺の眉間のシワが、
一層深くなってしまう。