500文字恋愛小説
№90 校内にて
廊下を歩いてたら、遠くから人だかり。
先生が女の子達に囲まれてた。
背が高くて、格好いい先生。
いつものことなのに胸がちょっと、痛い。
俯き気味になってしまう姿勢。
近づいてくる、女の子達の声。
先生とすれ違うまであと三歩、
二歩、一歩……。
「木村さん、今日、日直だよね?
あとで化学準備室、いいかな?」
掛けられた声に顔を上げると、目のあった先生が短く頷いた。
「……はい」
「待ってるから」
「なんで、木村?」
「日直だからプリント配ってもらうんだよ」
遠くなる、声。
遠くなる、先生。
私はその場に、熱い顔で立ち尽くしていた。
先生が女の子達に囲まれてた。
背が高くて、格好いい先生。
いつものことなのに胸がちょっと、痛い。
俯き気味になってしまう姿勢。
近づいてくる、女の子達の声。
先生とすれ違うまであと三歩、
二歩、一歩……。
「木村さん、今日、日直だよね?
あとで化学準備室、いいかな?」
掛けられた声に顔を上げると、目のあった先生が短く頷いた。
「……はい」
「待ってるから」
「なんで、木村?」
「日直だからプリント配ってもらうんだよ」
遠くなる、声。
遠くなる、先生。
私はその場に、熱い顔で立ち尽くしていた。