マスカレードknight
聞いたこともないよーな厳つい声だった。

「えーと、開ける前に言うコトあったら聞く」

見下ろす眼が死ぬほど怖い。

「あたし馬鹿だから、言ってくんないと一生わかんないよ?」

「・・・帰ったら死ぬほど分からせるからな」






その夜から。あたしの左薬指には迷子札代わりのリングが嵌まってる。宿り木にはいつの間にか巣箱が出来上がってた。

だから。
いつまた、はぐれても。

いつか帰るよ。
きっと。




FIN
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