偶然から始まった恋の行方~敬と真理愛~
お互いの気持ちを確認し、さあこれからどうしようかという現実問題。

敬也は熱が下がったばかりで真理愛も不安だろうし、アパートに俺が泊まることも考えた。
ただそうなると、明日からの仕事がかなりきつい。
通勤時間が長くなるのはもちろんだが、俺がいないときに何かあっても真理愛には頼る人がない。

「うちの近くでホテルを探そうか?」
「えぇー、お金がもったいないし。お母さんやおじさんに会うのも気まずいし、」
「でも、こっちに一人じゃあ不安だろ?」
「うん」

困ったな。
俺だって真理愛と敬也を残して帰るのは心配だ。

「なあ真理愛」
「ん?」
「もしお前が嫌じゃないなら、うちに来るか?」
「え、家って・・・小鳥遊邸?」
「ああ」
「それは・・・」

だよな。さすがにそれは嫌だよなあ。

「敬はそれでいいの?」
「ああ、俺はかまわない。むしろそうしてもらえれば安心できる」

「じゃあ、それでいいわ」
「本当に?」
「うん」
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