カリスマ美容師は閉ざされた心に愛をそそぐ

変わっていく〜すこしづつ〜


 何もかも、受け入れたくない。

 でも、忘れたくない!

 空に昇っていく、あの白い煙が最後の大翔なのだろうか?

 泣いているのかさえ、もう分からない。


 空には雲一つない晴天。ねぇ…なんで晴れなの?

 白い煙だけがハッキリ見える。

 ねぇ…なんで、晴れてるの!!大翔!

 もう会えないんだよ、分かってる?!


 雨くらい、降らしてよ…!


 私の姿を周りから消して。

 こんな短時間に心なんて、整理出来ない。誰か教えて私はどうしたら…いいの。


 景色が変わっても、失った色は戻ってこない。


 私はカラッポの心を引きずりながら、大学を卒業し、逃げるしかなかった。
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