貴方が弾く音が好き
 次の日、面会に行くと起きていた。
「お疲れ様。」
「奏。昨日、来てくれたんだって?ありがとう。」
「うん。」
 そばにいるだけで十分幸せだった。

 それから数日後、楽都くんは体力が回復してきて、リハビリも始まっていた。

 3月になり退院できた。
「俺、留年だってさぁ。」
「あー、元々、来てなかったせいもあるんじゃない?」
「そう。一緒に学校通えるな。」
「微妙な気分です。」
笑った。
 ピアノの話は一切しなくなった。
 
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