記憶のカケラを拾って
それなら…私の最愛の人を譲った方がいいのではないか…。


もちろんすごく苦しい。
だけどそれ以上に私は2人を傷つけた。

「天月くん」

「何?」

「ずっとずっと待たせてごめんね。」

「え…?」

「私は天月くんが…愁が大好きだってことも大切な人だってことも事故に遭ったことも全部思い出した。」

愁も梨奈も目を見開いて私を見ていた。
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