純恋歌
結成
大学1年生の夏ももうすぐ終わる。

今さらながらだが私、大学1年生大橋亜依子が好きな物はあまり多くの人に共感されない。

そしてよく変わり者と言われる。

好きな戦国武将は毛利元就

好きなお札の人は夏目漱石

好きな天気は雨

好きなデザートは干し柿

好きな技は貫手

好きな言葉は、慌てる時間じゃない

好きなプロレスラーはアントニオ猪木

拓郎が海外へと行ってからの日々は学校やバイトへと出掛けるも生気が抜けていた。

「姉ちゃん!顔面!顔面!やばいって!」

弟から指摘された。あっ、すっぴんだったわ。





「というか、私のすっぴんがヤバいってどう言う事だ!やれるのか!おいっ!」

触るもの皆傷つけて暴れ回る日々を送っていました。猪木ボンバイエしてた。

麻央に会いたくても県外。

明菜に会いたくても県外。

拓郎に会いたくても海外。

なんじゃそりゃ!グレるぞ私!

そんな中、拓郎とバンドを組んで演奏したベースの利伸君(一つ歳上)から話しがあるからと呼び出された。

(一緒にバンドやろうって話しかな?)

てっきり剛や大輔も一緒だと思っていたらまさかの二人きりだった。

「久しぶり!聞いたよ!拓郎君海外に行ったんだって?」

「あ、うん」

アフリカの民族のような編み込みをした髪の毛ってどうやって洗ってるんだろ?

利伸君の髪を見ては毎回思う。ちゃんと洗えてる?

「話しって?」

「あ、ああ話しってのはね、良かったら俺とバンドしない?」

「あー…」

予想通りで返事に困った。
< 204 / 231 >

この作品をシェア

pagetop