君は冬の夜に咲いた【完】
その日の夜、乙和くんに『大丈夫?』とメッセージを送った。しばらくしてから乙和くんから返信が届いていた。
『頭は大丈夫だったよ!けど一応安静って言われたから明日は休むね!』
メッセージを見て、良かったと心が落ち着く。
返信する前に、乙和くんから『大丈夫だからね』と、追加のメッセージが来て。
私に心配かけないようにする乙和くんの表情が思い浮かぶ。
『無理しないでね』
そう送り返した。
翌日、乙和くんのメッセージ通り乙和くんは学校を休んだ。
いつも学校に来ていた乙和くんがいないなんて、変な感じがしたけど。
休み時間に『大丈夫?』とメッセージでの連絡してみた。
けれども乙和くんからの連絡は来なかった。
学校が終わり夜まで待っても、既読はついているのに返信は来てない。
だから電話をしてみたけど、乙和くんは出てくれなくて。
何かあったのか…。
やっぱり打ちどころが悪かったのでは…。
『何かあったの?』
そのメッセージに、既読マークがつくことはなく。
次の日も、乙和くんが学校に来ることは無かった。