ラストノートは滴る溺愛で
「好きな人ができたって言ったのは嘘なの。」

「、、、は?」


「あの頃、私ストーカーにあってて、別れなければあなたを殺すと脅されてたの。もちろん、そんなつもりはなかったし、ただの脅しだと思ってた。けど、、、舜介がケガをしたことがあったでしょ?」


「あれは、おれの不注意でエスカレーターから滑り落ちただけで、、、」

「違うの。あれは私のストーカーがしたことなのよ。その日の夜に留守電があったから、次はないからと、、、それで私、これ以上あなたと一緒にいられないと思って。それで、、、」

なんだ、その重い真実は。

言いながらまた泣き出す彼女を、俺はただ見つめることしか出来なかった。

思いがけない真実に、戸惑いよりも何よりも己自身に怒りを覚えた。




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