婚約破棄から始まる恋~捕獲された地味令嬢は王子様に溺愛されています
「ええ、今度お母様がスイーツとカフェのお店をオープンするんですって、だからそれのお手伝いをすることになったのよ。このチョコレートケーキは一度作ったものをアレンジしたものなの」
「シャロン様が?」
「そうなのよ。なんでもケーキ好きが高じて、自分の好みのケーキが食べたくなったらしくて。それでね、カフェも一緒にオープンして、私が開発した商品も出してくれることになったの」
「そうだったのね。それにしてもシャロン様、バイタリティーあるわね。ドレスのアトリエだって忙しいって聞いているのに」
「でしょう? お母様ってば、大張り切りなのよ。今日は店舗を探してくると言って出かけているの。テンネル家との話がなくなってすべて白紙になってしまったから、私が開発した商品の行き場がなくなってしまったけど、お父様とお母様が居場所を作ってくれたからとても感謝しているの」
フローラは少し寂し気で嬉しそうで複雑な気持ちが交錯したような表情で語ってくれた。
彼女の努力が報われるのならばよかったわ。
自分の研究の傍ら、嫁ぎ先のテンネル家のために身を粉にして働いていた。
時には現地にも足を運んで領民や従業員とも交流を図っているとも聞いていた。
エドガーも同行していたけれど、一緒に頑張るどころか全部フローラに丸投げして遊んでいたとか……サイテーの男よね。
「シャロン様が?」
「そうなのよ。なんでもケーキ好きが高じて、自分の好みのケーキが食べたくなったらしくて。それでね、カフェも一緒にオープンして、私が開発した商品も出してくれることになったの」
「そうだったのね。それにしてもシャロン様、バイタリティーあるわね。ドレスのアトリエだって忙しいって聞いているのに」
「でしょう? お母様ってば、大張り切りなのよ。今日は店舗を探してくると言って出かけているの。テンネル家との話がなくなってすべて白紙になってしまったから、私が開発した商品の行き場がなくなってしまったけど、お父様とお母様が居場所を作ってくれたからとても感謝しているの」
フローラは少し寂し気で嬉しそうで複雑な気持ちが交錯したような表情で語ってくれた。
彼女の努力が報われるのならばよかったわ。
自分の研究の傍ら、嫁ぎ先のテンネル家のために身を粉にして働いていた。
時には現地にも足を運んで領民や従業員とも交流を図っているとも聞いていた。
エドガーも同行していたけれど、一緒に頑張るどころか全部フローラに丸投げして遊んでいたとか……サイテーの男よね。