婚約破棄から始まる恋~捕獲された地味令嬢は王子様に溺愛されています
 やっぱり……私の言動がいけなかったのかしら? 

 レイ様は良い方ですし好ましく思っています。ただ王子殿下ですから一定の距離は必要だと思っているだけです。決して嫌いではありません。

「レイ様は優しいお方ですよ。不快なことは何もされてませんし私のことを気遣って下さいますから、何も心配することはないですわ。ディアナの考えすぎです」

 ここは、きちんと話しておいた方がいいですよね。
 私のせいでレイ様が悪く言われるのは悲しいですもの。

 やたらと抱っこしたがったり、隣にいたがったりすることはありますが、嫌悪感はありませんし居心地も悪くはありません。
 時々人の話を聞かなかったりからかわれることはありますが、そこもたぶん許容範囲でしょう。

「そうなのね。フローラを信じるわ。印象が悪くないのであれば、これからもよろしくお願いするわね」

「わかったわ。何ができるかわからないけど私の方こそお願いします」

 ディアナが深々とお辞儀をしてお願いするものだから、そう答えたのだけど。それって、正解だったのでしょうか?
 うまく丸め込まれたような気がしないこともないのだけれど、果たして大丈夫だったのかしら?


 しかしこの日、邸に帰ってからこの時のことを思い出して、ディアナがしてやったりと爆笑していたとは夢にも思いませんでした。
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