婚約破棄から始まる恋~捕獲された地味令嬢は王子様に溺愛されています
「じゃあ、契約は保留ってことよね。これはちょっと……どうしたら……」
とか、あとはよく聞こえませんけれど、小声でぶつぶつ呟いています。気になることでもあるのでしょうか。
ディアナが考え事に耽っている間、私は紅茶を飲みながら時間をつぶしました。
「テンネル侯爵家には兄弟はいるの?」
考え事が終わったらしいディアナの声がしました。唐突な質問ですね。
「いますよ。エドガー様の弟でスティール様ですね。私たちより一つ年下で、今は隣国に留学していらっしゃったかと」
「やっぱり、いたんだ。そうかー。留学、道理で知らないはずね」
「?」
またわけのわからない独り言が始まりました。何かあったのでしょうか?
「で、そのスティール様とは親しいの?」
「いいえ。エドガー様と婚約した時にあいさつしただけで、すぐに留学されましたから」
「そうなんだ」
「スティール様がどうかしましたか?」
婚約破棄と何か関係があるのでしょうか?
スティール様とは一度お会いしただけですから、あまり印象に残っていないのですよね。緊張もしてましたし。ですから、名乗っていただかないと会ってもわからないと思います。
とか、あとはよく聞こえませんけれど、小声でぶつぶつ呟いています。気になることでもあるのでしょうか。
ディアナが考え事に耽っている間、私は紅茶を飲みながら時間をつぶしました。
「テンネル侯爵家には兄弟はいるの?」
考え事が終わったらしいディアナの声がしました。唐突な質問ですね。
「いますよ。エドガー様の弟でスティール様ですね。私たちより一つ年下で、今は隣国に留学していらっしゃったかと」
「やっぱり、いたんだ。そうかー。留学、道理で知らないはずね」
「?」
またわけのわからない独り言が始まりました。何かあったのでしょうか?
「で、そのスティール様とは親しいの?」
「いいえ。エドガー様と婚約した時にあいさつしただけで、すぐに留学されましたから」
「そうなんだ」
「スティール様がどうかしましたか?」
婚約破棄と何か関係があるのでしょうか?
スティール様とは一度お会いしただけですから、あまり印象に残っていないのですよね。緊張もしてましたし。ですから、名乗っていただかないと会ってもわからないと思います。