キレイで頭が良くても、振り向いてもらえない女
 琢磨との帰り道、琢磨が話しかけてきた。

「なあ、瑠璃子」

「ひゃあ! な、なに?」

「大丈夫か? ボーっとしてたけど。お前、大沢に告白されたけど、お前自身はどうなんだ?」

「どうって?」

「好きなのかということだ」

「……うん、好きだよ。嬉しかったし」

「クラスも変わったしな」

 そう、クラスは明るくなった。

「幼なじみの俺よりも好きになるやつが出てくるなんてな」

「何言ってるの?」

「気にしないでくれ」

 瑠璃子は釈然としなかった。


「今日は一緒に帰ろうぜ」

「ええ」

 そして、一日の授業が終わり、下校時間に。

「どこか寄っていかないか?」

「どこかって?」

「甘いものが食べたい」

「あそこのクレープ屋は?」

「いいね」

 二人はクレープ屋に向かった。
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