俺様御曹司の隠された溺愛野望 〜花嫁は蜜愛から逃れられない〜

「ついたぞ、んじゃ行くか」

「ちょ、ちょっと……」

 内山が外から扉を開け、玲二に腕を引っ張られた私も共に出る。
 高級感のある店構えに、一瞬で金持ち御用達の店なのだと分かり気がひける。だが玲二に腕を掴まれたままの私は黙ってついていくしかなかった。

「いらっしゃいませ、月ノ島様。お待ちしておりました。本日は何をお探しでしょうか」

「ああ、家具を一式。……こいつと選んで発注するから」

 私を指差し、店の従業員に言う。
 店内は豪奢なシャンデリアに大理石の床と、カジュアルな私服で来店したことが場違いに思うほどラグジュアリーな空間だった。
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