初恋は海に還らない



 騒がしいのは苦手だ。けれど、友達が欲しくないわけではなかったのに。


 誰かに気づいて欲しかった。だから、今日職員室に呼ばれ期待したの。こんな日々が終わるって。


 全てを否定され踏みつけられ、お前がおかしいと押さえつけられる。


 もう全てが限界で、心の糸はプツリと切れる。


 その日、私はどう帰ったのか覚えていない。ただ翌日から、一年以上いじめられても通い続けた学校へ行くのを、パタリとやめた。



***
< 4 / 104 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop