これを溺愛だとは認めない!
そこに現れたのは風先輩。


「屋上行こうよ!!」


雅も誘ってくれた事にホッと溜息を漏らした。


「はーい!」


良かった。雅もご機嫌な様子だ。


いつも通り、コンクリートの地面に座るとボーッとしてしまう自分が居る。


「お、い!たま!お弁当!!」


そうだった。お弁当を出さなくてはならない。


「あ、は、はい!!」


半ば焦り気味に、バックのチャックを開けると、「今日の弁当は何だろう〜」なんて楽しみにしている風先輩。


そういえば、弁当をふたつ作ってくるように言われたんだっけ。

二つの弁当を風先輩に手渡した。
< 284 / 429 >

この作品をシェア

pagetop