ちひろくんの隠れ愛
アンリーズナブル





*


*



太陽が少し熱を上げはじめたお昼過ぎ。
休憩時間になったから廊下に出てみれば、見慣れた光景にいつもながら圧倒された。



「うわ、相変わらずの人気」

「…そうだね」


友達のユカちゃんと苦笑いで目を合わせる。



「あのね、数学わからなくて」

「ノート忘れたから貸してほしいの!」

「良かったら、連絡先とか…」



隣のクラス、真ん中くらいの席。

注目の的になっているのは、うるさ…と文句を発しただけで、きゃーって歓声をつくりあげている1人の男子。


柚飴(ゆあめ)ちひろくん。

度を越してるほどの超絶美形男子。




「ね、今、うるさって言ったよね?」

「うん、そう聞こえた」



席の周りが人で埋まるくらいなのに、当の本人は意外と冷めてる。
まぁ、そういうところも女子からは好かれてるらしいけど。
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