6月の雪 ―Special Snowflake―
「……送ってく」
「……どうして……」
「これ以上だと、止まらなくなる……そしたら、きっと新菜は後悔する」
「そんなこと……」
蒼生くんは私を強く抱きしめると、そっと離した。
「……蒼生くん」
今までとは違う、優しくて、温かくて、そんな蒼生くんの瞳が私を見つめた。
大きな掌が私の頬に触れ、そしてまた唇が重なった。
「新菜の叶えたい願いはなに?」
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