至高の冷酷総長は、危険なほどに彼女を溺愛する -CLASSIC DARK-
帰る場所






家に帰りつく頃にはすっかり陽が落ちていた。


いつもよりも遅い帰り。

玄関の外から、明かりのついたダイニングルームを眺める。


中からは、お父さんとお母さん、それからみやびの楽しそうな笑い声が聞こえてきた。


4人で食卓を囲んでるとき――わたしがいるときは、こんなに賑やかにはならない。

気のせいだって思いたくても、みんなのテンションには明らかな違いがある。



真凛ちゃんの出待ちに付き合った日とか、わたしがどれだけ遅く帰ってこようと、とがめられることも今までなかった。


心配するとか以前に、帰ってくるまでは存在も忘れてるような……そんな感じだと思う。



これも、ただの放任主義だって思いたくても、みやびの場合は全く違う。


みやびがちょっとでも遅くなると、お母さんはすぐそわそわして、スマホに連絡を入れる。

みやびが遅くに帰ってきたら、お父さんは「心配をかけるな」とお説教をする。

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