至高の冷酷総長は、危険なほどに彼女を溺愛する -CLASSIC DARK-
早口で説明されて、なにがなんだか。
まだ市場に出回ってないって聞こえたけど、市場に出回ってないものを着れるってどういう状況……?
ハテナは増えていく一方。
いちいち聞き返す暇もなく、次はこれ、次はこれ……と、着せ替え人形みたいに扱われて。
最後の一着です、と言われたときには、時計の針は19時を過ぎていた。
「お疲れ様でした。お世辞でもなんでもなく、本当に全部お似合いでした。京様は、宮名様に似合う形やお色をしっかり把握されていたんでしょうね」
疲れた……と脱力していたところに、優しくそんな言葉をかけられて、どきっとする。