きみの優しさを受けとりたい。



私は親友の新条 冬(しんじょうふゆ)と一緒に旧校舎で授業を受けていた。



授業が終わり、旧校舎から新校舎に繋がる廊下を歩いていると



「あっ!!!冬ごめん、旧校舎に筆箱おいてきたから先に行ってて」



筆箱を置いてきてことを思い出す。



面倒だなぁ



「一緒にいこうか?知咲、めっちゃ方向音痴じゃん…」



「次の授業まであと3分しかないから1人で行くよ。さっききた道を戻るだけだしなんとかなるでしょ、でももし私が次の授業に間に合わなかったら先生に多分旧校舎で迷ってるって言っといて!」



方向音痴だけど、なんとかなるでしょ



この時は謎に自分を過信していた。



「わかった…気をつけてね」



心配そうな目線を感じながら、冬とは反対の方向に歩きだした。


 
これが確か30分前ーーー

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