恋のチャンスは3日間
ゆっくり郡司さんの方をみる。

「あ、もしかして、ホラーダメだった?」

ゆっくりと頷くと涙がぽとりと落ちた。

「ご、ごめん」

ブンブンと頭を横にふることしかできない。

その間もホラーは流れているわけで。
突然の大きな音に体がビクッとなる。
怖いっ。怖いっっ。

その瞬間、大きな暖かいものに包まれた。
「ごめん、ごめんな。ちゃんと確かめれば良かったな」

「い、言わなかった私も悪いので・・・ごめんなさい」

抱き締めてくれた郡司さんにしがみつく。

少し震えている私の背中を優しく撫でてくれる。

映画をやめて、音楽に切り替えてくれた。

あたたかい温もりと泣いてしまったからか、一気に体の力が抜ける。
酔いが急激に進行して、思考が停止。
気がつけば、郡司さんの腕のなかで気持ち良く眠っていた。

「ん?・・・森下?」

私の意識はない。

「まじか・・・」

そのまま横に寝かせる。

「・・・俺は男として全く意識されてないのか?」

はあ。とため息一つ。

そのまま寝顔を見ながら

「・・・・・可愛いやつ」

呟いて、私のおでこにチューっとされたことなど、なにも知らずに、心地よい眠りに引き込まれていた。
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