無気力な王子様は私への愛を拗らせたヤンデレさんでした。

……いざ!出陣!


ガチャン。


大きな扉が開かれ、姿をあらわにしたひなくんのお父さん。


「ふぅ……。」

「雛乃様。こちらへ」


使用人さんの案内に従い、部屋に入って行く。


「……雛乃様。大丈夫ですよ。私が着いていますから」

「うん……!」


そうだ……!ミライもいるんだから、大丈夫……!!


大丈夫の一文字を頭に浮かべ、ソファに座る。


「本日はお忙しい中お時間を作っていたたき本当にありがとうございます」

「いいえ。別に。それで話とは?」


……。


「茅野さんのことなのですが」


茅野(カヤノ)さんは日向くんのお母さんだ。


「……」

「日向さんが、虐待されていることはご存知でしたか?」

「……!?なんだって……?」


……この反応、本当に知らないみたい……。
< 200 / 226 >

この作品をシェア

pagetop