無気力な王子様は私への愛を拗らせたヤンデレさんでした。
「はいはい。」

「っていうか今日は執事頼んでないんだけど……」

「あははは。それはご無礼を。そういえば雛乃様、シャンプーやトリートメントがもう無くなってましたよね?」


あっ……そ、そうだった……。


「ふふっ、買いに行って参ります」

「いいの……?」

「はい。私は雛乃様の執事ですので」

「あ、ありがとう……」


ぺこりとお辞儀したミライは買い物をしに行ってしまった。


「ふぁ〜……まだ眠いな……」


目を擦って、ぼんやりと映る視界。


その瞬間だった。


ゴンッ……


微かに、なにかを打つような音がした。


……ひなくん……じゃないよね……?


じゃあ、一体誰が……?
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