秘書室の悪魔とお見合いをしたら〜クールな秘書と偽装結婚することになり、いつの間にか愛でられていました〜


 ――でも、いつまで翻弄されているわけにはいかない。
 単純なぶん切り替えは早い私。すぐに頭を切り替え、引き続きはじめたリサーチは、割りとすぐにまとまった。

 ……まぁ、内容はともあれだが。

「高評価した店は都内に一店の老舗の懐石料理店で……。その下が地方の、高級フレンチ、会席料理ねえ――……ふんっ! あのなんちゃってグルメ評論家、『ジャンクフードのがまし』って言いながらも、ちゃっかり日本料理も評価しちゃってんじゃないのよ――」

 二日後の昼休み。

 本社から徒歩数分、最近できた女の子に人気のメルヘンちっくなピンク一色のカフェの一席にて。私のリサーチ結果をペラリとめくり見ながら、友子が食後の和風パフェを前に憤慨する。

< 378 / 615 >

この作品をシェア

pagetop