秘書室の悪魔とお見合いをしたら〜クールな秘書と偽装結婚することになり、いつの間にか愛でられていました〜
✽✽✽
「――ビックリしました……。まさかクリスがレノックスおじさんに、何も報告していなかったなんて――」
パーティー終了後。お邸の戸締りを任された私たちの和やかな声が、静かに響いた。
「俺も、気づいたときは、まさかと思いましたけどね……」
――あれからレセプションパーティーは一旦どよめいたものの、無事に大盛況のまま終了した。
終了後、移動したゲストルームでは、改めてレノックス家親子三世代にて状況整理と今後についての話し合いが行われた。
気の収まらないレノックスおじさんのクリスへのお説教が、何度も響き渡っていた。
『まったく、お前というやつは――』
『だって、セクレタリーは自分で選んでいいって』
『それとコレとは別だ!』
――まぁ、確かにクリスにはビックリしたけれど、それよりも、その異変にいち早く気づき、利用した智秋さんに驚かされたと言えるだろう……。
人並み以上の業務をこなしながらも、優れた洞察力を発揮し、そして、LNOXの経営状況を利用してのコンサル契約の導入案。
今回の勝負は、智秋さんの圧勝だと言える。
ちなみに、クリスは引き抜きの件を咎められる事を懸念し、パーティーの日取りを内密にし、全て終わったあとの事後報告しようとしたんだとか。
日頃からクリスの近況報告を密告していた智秋さんが話の食い違いに気づき、レノックスおじさんへ打ち明けることで、発覚したらしい。
「――ビックリしました……。まさかクリスがレノックスおじさんに、何も報告していなかったなんて――」
パーティー終了後。お邸の戸締りを任された私たちの和やかな声が、静かに響いた。
「俺も、気づいたときは、まさかと思いましたけどね……」
――あれからレセプションパーティーは一旦どよめいたものの、無事に大盛況のまま終了した。
終了後、移動したゲストルームでは、改めてレノックス家親子三世代にて状況整理と今後についての話し合いが行われた。
気の収まらないレノックスおじさんのクリスへのお説教が、何度も響き渡っていた。
『まったく、お前というやつは――』
『だって、セクレタリーは自分で選んでいいって』
『それとコレとは別だ!』
――まぁ、確かにクリスにはビックリしたけれど、それよりも、その異変にいち早く気づき、利用した智秋さんに驚かされたと言えるだろう……。
人並み以上の業務をこなしながらも、優れた洞察力を発揮し、そして、LNOXの経営状況を利用してのコンサル契約の導入案。
今回の勝負は、智秋さんの圧勝だと言える。
ちなみに、クリスは引き抜きの件を咎められる事を懸念し、パーティーの日取りを内密にし、全て終わったあとの事後報告しようとしたんだとか。
日頃からクリスの近況報告を密告していた智秋さんが話の食い違いに気づき、レノックスおじさんへ打ち明けることで、発覚したらしい。