クールな美形王子の誘惑



たたたっと駆け足で教室を出て行くさくらちゃん。


……さくらちゃん、やっぱり八雲さんのこと嫌いなのかな…。




「え、飲み物ここにあるのに?」




机の上にあるペットボトルを見て不思議そうに首を傾げて、彩奈ちゃんはさくらちゃんを追いかけようとする。



私は彩奈ちゃんの腕を掴んで、ふるふると首を横に振った。




「……もしかして、
あたし、なんかマズいこと言っちゃった?」



「……んー…」




隠すのも嫌な印象を与えてしまいそうだから、この雑誌が発売される前にたまたま八雲さんに会ったことを彩奈ちゃんに話した。




「まじ!?
会ったとか!!」



「うん、梓くんの知り合いで…」



「それで、
プライベートの八雲くんと何があったの?」




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