花と誠の想い
時が経つのは早い。



俺らは京へ上り、
【壬生浪士組】として、幕府に仕えていた。


反幕の勢力を弾圧し、そこそこ名も上がり、
近藤さんは局長として、俺は副長として、


忙しい日々が続き、アイツの事を考える時間も減っていった。


女遊びもやめ、真面目に働いた。


功績も認められ、会津の松平公の名により
【新選組】と名も改めた。


もうすぐ武士になれる。


そう思う度に思い出す。


あの約束を…。

守れなかったのはアイツじゃなくて俺じゃねぇか?

俺がもっと強かったらあぁならなかったんじゃねえか…?


前に進まなくちゃならねぇ。


誰も失わないために…。


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