輝きのままで
近くの書店で、面白そうな小説まとめ買いした。

これだけあれば、しばらく楽しく過ごせる。

ゆっくり本を読もうとしたとき、メールの通知音が鳴った。

(あ…)

開いてみると、シュウジだった。

毎日といっていいほど、メールをくれる人。

本当に彼は奇特な人だな…と、いつも思う。

「ピノコ、お疲れ様。夏休みは帰省するの?」

私の携帯のアドレス帳には、シュウジ以外の異性はいない。

「お疲れ様。帰省はしないよ」

私って、感じ悪いだろうか。

でも、一体どう返していいのか私にはわからなくて…。
< 3 / 59 >

この作品をシェア

pagetop