輝きのままで
バレンタイン当日、ただいつものように会いたいとだけメールしたら、快諾してくれた。

平日だったので、いつものようにシュウジは私の好きなお菓子を持って部屋に来てくれた。

「ありがとう。今日はね、私からも渡したいと思って…」

テーブルの向こうで優しく微笑むシュウジに、あくまで自然な流れを装いながらも、チョコレートを差し出す両手は小刻みに震えてしまった。
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