【完結】カルティナ姫と三人の王子〜目が覚めたら婚約者が三人いました〜


「結婚……か」

 わたしは誰と結婚したら、幸せになれるのだろう。
 わたしは誰と結婚するべきなのだろう。

「姫?どうされました?」

「……ううん。なんでもないわ」

 わたしは残りの朝食を食べ終えると「ごちそうさま」と席を立ち、部屋へと戻る。

「今日はいいお天気だし、散歩にでも行こうかな」

 なんとなく気分転換したいというのもあったから、今日は散歩に出かけることにした。

「マロミさん、散歩に出かけてくるわ」

「かしこまりました。お気を付けて」

 マロミさんに見送られ、わたしは散歩へと出かけた。
 
「どこに行こうかな?」

 こういう時、行き先を決めずに歩くのも悪くない。 色んな発見があるし、冒険した気分にもなれる。
 散歩って楽しいから、わたしは好き。

「あれ?カルティナ姫?」

 散歩を始めて十五分くらいした時、誰かに声をかけられた。 でもその声に、わたしはどうにも聞き覚えがあった。

「その声は、アレンさん?」

 その声に従って振り向くと、やはり目の前にはアレンさんがいた。

「正解!俺だよ」

 アレンさんは明るい声を出していた。
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