【完結】カルティナ姫と三人の王子〜目が覚めたら婚約者が三人いました〜


「でも……迷ってるんだよね」

 そう言うとお父様は「迷うことは悪くないことだよ、カルティナ。 これからのお前の人生を支えてくれる、大切なパートナーになる人だからな」と言ってくれる。

「大切な、パートナー……」

 これから先の人生をどう生きるのか、誰と生きていくのか、それを決めるのはわたしだ。
 わたしは誰と生きていきたいのか……それを考えないとならないんだな。

「カルティナを守ってくれるのは、お前の大切なパートナーになる人だ。 お前はその人と、一生を添い遂げていくんだからな」

「一生を、添い遂げる……」

 わたしはその人と結婚して、そしてその人の子供を産んで、その人と幸せになるんだよね。

「カルティナが誰を選んでも、きっとお前は幸せになること間違いないさ。お前は父さんの大切な娘だからな。 父さんが保証する」

 お父様は嬉しそうに微笑んで、ムニエルをナイフで丁寧に切っていく。

「ありがとう、お父様」

 お父様にとって、わたしの幸せが一番なんだと、改めて感じる。

「お前の結婚が決まった時には、改めてお祝いさせてくれ、カルティナ」

「……うん、もちろんよ」
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