【完結】カルティナ姫と三人の王子〜目が覚めたら婚約者が三人いました〜


 お父様にも「結婚相手はお前自身が選ぶんだ。お前がいいと思った人を選びなさい」と、釘を刺された。

「……分かり、ました」
  
 そうだ、これがこの国のルールだ。
 あの中の誰かと結婚して、わたしはその王子との子供を授かることが、わたしにとっての……。女性にとっての幸せだということ。




◇ ◇ ◇ ◇



「カルティナ姫、近くに湖があるのですが、行ってみませんか?」

「……湖?」

 湖があるんだ、知らなかったな……。

「はい。どうですか?」

「……はい。行ってみたい、です」

「では行きましょう、こちらです」

 ルイトさんは、微笑みを浮かべて手を差し伸べてくれた。

「あ、イヤ……でしたか?」 

 わたしはその手を取ると「いえ、ありがとうございます」と微笑んだ。
 歩くこと約十分、辿り着いたその湖は、とてもキレイな場所にあった。
 
「うわっ……!キレイ!」

 とても大きな湖ではあるけど、幻想的ですごくキレイだった。
 
「僕はこれをずっと、あなたに見せたかったんです」

「……え、わたしに?」

「はい。やはりあなたにピッタリ、ですね」
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