【完結】カルティナ姫と三人の王子〜目が覚めたら婚約者が三人いました〜


「うん、お疲れ様でした」

「ではおやすみなさい、カルティナ姫」

 マロミさんはそう伝えてキッチンに行った。

「……あの三人、喜んでくれるかな」

 そういえばルイトさんが前に、三人で借りた屋敷に住んでると言っていたな。
 三人での共同生活か……。三人でケンカしてるのではないかと若干疑問に思うことがあるけど、それはないのかな?
 
 まあみんな優しい人たちとはいえ、どこかでぶつかったりすれば、それは揉め事になることもあるとは思うけど……。
 だってあの三人は、わたしという一人の人間を三人で奪い合う、というライバル同士な関係な訳であるし。
 
 まあ招待状を出す時に同じ屋敷に届く訳だから、それはまあいいと思うのだけど。
 みんな同じ内容を書いてるし、揉め事になることはないと思うのだけど……。
 
「……ギスギス、したりしてるのかな?」

 なんとなく王子様三人の共同生活というものが、あまり見えてこない。
 みんな生まれも育ちも違う国で、文化だって違うだろうし。……苦労、したりしないのかな?

「あの三人は、仲良くしてそうなんだけど……」
 
 実際は分からないからなぁ。
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