希望をくれた君と私の物語 〜短編〜 実話です☆






ーバシッッ



頬を叩く痛々しい音が、リビングに鳴り響いた。

「痛っ」

ああ、また始まった。

口答えなんてするんじゃなかった。

「あんたねぇ!

誰のためにやってると思ってるの?

誘拐されたら困るのも全部自分なんじゃないの?」

「でも、………」

「まだなんかあるの?」

今日はやけに重圧が強い。

こう言う時は素直に従うのが無難だ。

「はい。ごめんなさい。」

「謝ればいいってもんじゃないの。

お母さんが言ってることわかる?

誰のためだと思ってるの?」

「私のため。」

「そう。希愛のためだよね。

だから外す必要ないよね。

言いたいことわかった?」

「わかった。」



これで、いいんだ…
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