溺愛もふもふ甘恋同居〜記憶喪失な彼のナイショゴト〜
「どこかの国の王子様みたいでしょう? こんな見た目だけど書くものはすっごく攻撃的だったりエロティックだったり! 本当に意外なものを生み出す作家さんなの。それにね、作品によってガラリと文体が変わるのも面白いのよ!」と多賀谷がうっとりする。
「どうせ調べればすぐ分かると思うから言うんだけどね、複数名のゴーストライター説もあったりするんだけど……私は絶対違うと思ってる」
それはファンの勘だろうか?
日和美がキョトンとして多賀谷を見詰めたら「ほら。使われている語彙のチョイスがね、割と共通してたりして……。そういうのって作家ごとに癖があったりするじゃない? 立神作品にもそういう共通点ってやっぱりあるのよ」とにっこりされた。
「よく作品を読み込みもしていない中途半端なアンチらがさ。文才だけじゃなくて見目まで麗しい立神先生に嫉妬してやっかみ半分で言ってるだけなんじゃないかなぁ? ちゃんと彼の作品を読んだらゴーストライターなんて一人もいないって分かることなのに。ホント馬鹿みたい」
どこか悔しそうに付け加えられた「ホント馬鹿みたい」という言葉に、日和美はいたく共感する。
確かに日和美の大好きな萌風もふ先生も、破瓜とか不埒とか破廉恥とか茫洋とか……どの作品にも出てくる、好んで使っていらっしゃる語句がいくつかあるし、ファンなら何となく理解できるそういうものは間違いなく存在しているはずだ。
「めっちゃ分かります、そういうの!」
「分かってくれる? あーん、山中さぁぁぁん」
思わずグッと身を乗り出して。弁当越し、多賀谷とふたり、ヒシッと手を取り合った日和美だ。
好きな作家やジャンルは違っても、大好きなものへの愛情は共通に違いない。
「あのっ、それで多賀谷先輩。初心者が一番最初に読むべき立神信武作品ってどれですか?」
すっかり日和美と意気投合した多賀谷は、にやりと笑うと
「大抵の人なら直川賞受賞の『金魚鉢割れた』を勧めるところだけど……私のオススメはこれね」
スマートフォンをササッと操作して、ある一冊を指さした。
日和美は表示された画面を見て息を呑んで。
「それ、ここでも買えますか?」
「もちろんよ。立神作品は全種類棚にしっかり並べてあるわ!」
太鼓判を押されてしまった。
「どうせ調べればすぐ分かると思うから言うんだけどね、複数名のゴーストライター説もあったりするんだけど……私は絶対違うと思ってる」
それはファンの勘だろうか?
日和美がキョトンとして多賀谷を見詰めたら「ほら。使われている語彙のチョイスがね、割と共通してたりして……。そういうのって作家ごとに癖があったりするじゃない? 立神作品にもそういう共通点ってやっぱりあるのよ」とにっこりされた。
「よく作品を読み込みもしていない中途半端なアンチらがさ。文才だけじゃなくて見目まで麗しい立神先生に嫉妬してやっかみ半分で言ってるだけなんじゃないかなぁ? ちゃんと彼の作品を読んだらゴーストライターなんて一人もいないって分かることなのに。ホント馬鹿みたい」
どこか悔しそうに付け加えられた「ホント馬鹿みたい」という言葉に、日和美はいたく共感する。
確かに日和美の大好きな萌風もふ先生も、破瓜とか不埒とか破廉恥とか茫洋とか……どの作品にも出てくる、好んで使っていらっしゃる語句がいくつかあるし、ファンなら何となく理解できるそういうものは間違いなく存在しているはずだ。
「めっちゃ分かります、そういうの!」
「分かってくれる? あーん、山中さぁぁぁん」
思わずグッと身を乗り出して。弁当越し、多賀谷とふたり、ヒシッと手を取り合った日和美だ。
好きな作家やジャンルは違っても、大好きなものへの愛情は共通に違いない。
「あのっ、それで多賀谷先輩。初心者が一番最初に読むべき立神信武作品ってどれですか?」
すっかり日和美と意気投合した多賀谷は、にやりと笑うと
「大抵の人なら直川賞受賞の『金魚鉢割れた』を勧めるところだけど……私のオススメはこれね」
スマートフォンをササッと操作して、ある一冊を指さした。
日和美は表示された画面を見て息を呑んで。
「それ、ここでも買えますか?」
「もちろんよ。立神作品は全種類棚にしっかり並べてあるわ!」
太鼓判を押されてしまった。