本気の恋を、教えてやるよ。




「俺は今からアンタの浮気相手。わかった?」

「そ、そんな……」


突拍子もない提案に、唖然としてしまって思考が追いつかない。


断らなきゃ。

そんなの駄目だよって、そう言わなきゃいけないのに。


「俺が本気の恋を、教えてやるよ」


そう耳元で囁いてきた甘い言葉を、私は何故か拒むことが出来なかった。





「へー、良いんじゃん?別に」

「あ、梓ちゃん……!?」


その日、何も答えられず、どうその後の業務をこなしたのかも思い出せないほど頭が真っ白だった私は、夜に梓ちゃんの家に押しかけた。


そしてお昼をすっぽかしたことを謝りながら事の次第を説明すれば、反対されると思ってたのにあっさりOKが出てしまい仰天する。


「だって駒澤カッコイイし、茉莉にお似合いだよ?」

「そ、そういう問題!?それにお似合いなんかじゃないよ……駒澤くんに申し訳なさすぎる……」



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