本気の恋を、教えてやるよ。




怒っても恨んでも、何も変わらないから。──無意味だって、疲れるだけだって、知っているから。


「私、別に慶太と立木さんが浮気してても大丈夫です」


言った瞬間、店員さんが食事を持ってきてくれて、驚愕の表情になった。


「お……お待たせしましたー、Aランチお二つです……」

「……」

「……」

「……」


さすがにとんでもない所を聞かれた自覚はある。


三人して無言になり、店員さんはそそくさと料理を並べて、やや顔を青ざめさせながら頭を下げていった。


申し訳ないことをしたな……と慌てたように裏へひっこんでいく背中を見ていると、私の言葉に目を見開いて固まっていた立木さんが唇を戦慄かせる。


「なに、言ってんの……?」


私は立木さんに視線をもどし、微笑んだ。


「それを責めたりしませんから。慣れてますし」


責めたりなんて、出来ない。


慶太がそれを望むなら、私はそれを見守り、甘んじて受け入れるだけ。



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